本人だけ乗り気の7章

あらすじ


*「いなかものは かえった かえった!!」




「…えーと、ワシがサイレス国王オーウェンだけども」
アベェル『ど、どうも初めましてアベェルです。一応勇者やってます』
カイーン「か、カイーンといいます。私も勇者です。ってか私が勇者です。勇者ですので決して怪しいものじゃありません」
アリア「あの、その、悪気はなかったっていうか何ていうか、生まれてきてごめんなさいー…」
ソロモノ「まぁまぁお前らはよくやったよ。不法侵入ってのはやりすぎだけどねー」


『このクソガキ!!』


アベェルたちは賢者を仲間にすべくこの魔法都市に立ち寄ったものの、
意外と低い勇者の知名度のせいで門前されたため、
第4王子ソロモノの手助けを借りて侵入を試みたものの
普通の日記が続いてる間に捕まってしまい、王の前に連れてこられたのだった。


アベェル『元はといえばお前が手引きしたからだろうが!』
カイーン「ろくでもない奴だ。全く親の顔が見たい」
オーウェン「……オホン
アリア「まったくです!きっととんでもない…」
オーウェン「…ゴホッゴホッ、ウェッヘッヘクショイ!」
アベェル『あれ、王様もしかして風邪ですか?』
カイーン「誰かが噂をしているのかもしれないな」
アリア「どんな噂なんでしょうね〜」


オーウェンこの無礼者をひっとらえろーー!!!



                                • -


?『けっ、平和ボケしやがって!待機の命令なんて知らねーぜ!俺サマがこの城落としたるでー!!』



兵1「お取り込み中失礼致します!魔物の群れが突如襲来致しました!」
兵2「一部は手薄な門を突破して城内になだれ込んだ模様です!」
オーウェン「何だと!大至急守りを固めよ!…しかし、あれだけ城門は厳戒態勢だったというのに…」
ソロモノ「…やべ、この人たち入れたまま開けっ放しだった」


ぼそっ


『………』


ソロモノ「…あは…あはは。えーーっとぅ、“はいっ、とぅいまてぇ〜ん!”


オーウェン「えーーーーーーーーーーーーーーっと、とりあえず、勘当ね」
勘当したっ!』


ーーーーーと、そのとき


「ーーーーーおいおい、テメーらずいぶんお気楽やんけ。こりゃごっついピンチやでー!?」



『!!?』


何と、もう魔物がやってきた!


アヴェル『チッ、ガキとじーさんと女は下がってろ!』
カイーン「一体で突撃してくるとは何たる無謀!」
セト「宵闇のセトと言ったらワイのことや!ガキもオナゴも容赦せんで!!」




ーバトル中ー




アヴェル『くらぇっ、バーニングエッジ!』
カイーン「これで終いだっ、アイシクルゲイザー!」
セト「なんで戦闘丸飛ばしやねーーん!」


セトはたおれた!


アヴェル『どうやっても戦闘シーンは面白くないだろうが』
カイーン「そこまで文章力がないんだよ!」
セト「…けっ、ナメくさりやがって。どうせ他もおもろないやんけ!トサカにきたでー最後っぺかましたる!!」
アヴェル『“トサカにきた”って古いよアンタ!バック・トゥ・ザ・フューチャーの見過ぎじゃねーの?』


セトの体が変色する!


全体を鋭い紫の牙が覆ったかと思えば、一斉に発射してきた。


アヴェル『うおっあぶね!!』
カイーン「こんな自爆技を持っていたとは…」


何とかかわすアヴェルとカイーン。しかしーーーー


ソロモノ「ちょ……だ、大丈夫………?」
アリア「だだだだだ大丈夫です。こここここの位の毒。でも何か歩く度にダメージ受けそう


アリアがお約束の被害に合っていた。


その症状は重く、毒消しをいくら飲ませても一向に体内の毒気は消える様子はない。


アヴェル『チッ、どうすればいいんだよっ!ここは賢者の国じゃねーのかよ!誰か治してくれよ』
オーウェン「…生憎攻撃魔法しか使えない魔術師ばかりなのだ。ワシの息子で治癒魔法の使い手のクリストは旅に出ておるし…」
ソロモノ「…!そうだ、“王家の泉”!あそこの水ならきっと…」
アヴェル『治るのか!?』
オーウェン「いや、あそこは王家の人間しか使えない…」
カイーン「よし、行くぞ場所だけ案内しろ」
オーウェン「いや、だから一般人が入ってはいけない聖域…」
ソロモノ「待って、あそこの扉は王家の人間しか開けられないようになってるんだ。俺も中に行く」
オーウェン「ソロモノ!ダメだって!二重の意味で」
アヴェル『こうなったら一人助けるのも、そのために一人守らなきゃなんないのも一緒だ!行くぞ!』
オーウェン「だから人の話を…」


『うるせー!!』




ザッザッザッ




こうして毒におかされたアリアを救うため、3人は出かけた。




アヴェル『ところで、ソロモノとか言ったか』
ソロモノ「ん、何だい?今さら帰れとかナシだよ?」
アヴェル『それは平気だ。王子様も親離れの時期だしな。ところでお前は回復魔法はちったぁ使えるのか?』
ソロモノ「…いや、たんと」




次回、「やっぱりいまだに回復役」に続きます。