漢(おとこ)塾
[其の壱・硝子の十代]
『ワシが漢塾塾長、江田島平八郎である!』
「。。。。っ!!」
『何を絶句しておる、ffよ』
「いや、塾長のその言葉には全てが込められているなぁ。。。と」
『そんなことはどうでもよい。何か相談があって来たのだろう』
「ハイ、真の漢になるために相談しに参りました」
『どれ何なりと言ってみぃ』
「最近の若者の乱れには目を余ると思うのです」
『うむ、確かに』
「自分のバイト先での出来事なんですが」
『高校生から30近くのバイトがいるという所だったな』
「そうなんです。その高校生の話なのです!」
『どういうことだ』
「この間のバイト仲間での焼き肉&飲みの席で仲のいい社員(20)を呼ぼうということになったのであります」
『ほう』
「しかし、同僚が電話してみると、休みだというのに乗り気ではない口調で断られたのです」
『ふむ、それはなぜだ』
「一人暮らしの男が仲のいい人からの飲みを断る理由は一つです」
『チョメチョメという奴だな』
「チョメチョメて。。。。ま、まぁそういうことです」
『しかし、ぶっちゃけた関係であれば電話でそのことを話せるようなものだが』
「それが問題なのです」
『どういうことだ』
「それは。。。。自分たちがよく知っている女が電話の向こうにいたからです」
『。。。。!!』
「その社員の横にいたのはバイト(17)だったのです」
『な。。。』
『なんとふしだらな!!』
「その社員には彼女がいるらしいのですが、女子校生が押し掛けてきたそうです」
『うぬぬ。。。!』
「きちゃった。。。。だ、そうです」
『うぬぬぬ。。。。!』
「これで二回目らしいです」
『性が乱れておる!!』
「これは普通なんでしょうか。興奮した自分が甘ちゃんなんでしょうか」
『うむ。。。最近の若者とはそういうものかもしれんな』
「そうですか。。。」
『ときに、ffよ』
「はい?」
『お前は幾つだったか?』
「に、22です」
『。。。。』
「ど、どうしたのですか、塾長っ!?」
『お前に言う言葉、いや、かける言葉はない。。。』
「じゅ、塾長。。。っ!!」
『。。。。』
「塾長ォォォーーー!!」
『ワシが。。。』
『漢塾塾長、江田島平八郎であるっ!!!』
おわり